こういう場所にくると、体のいい言い訳と小汚い土足でだれかのたいせつな思い出を蹂躙しているような気分になる。いっそのこと跡形もなくぶっこわして、面影さえも消し去って、更地にするかまったく別の建物にしてほしい。
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きょうは松本英子さんのシリーズ企画のワンマンへ。池尻中学校の跡地。池尻2丁目。
三年ぶりの松本さんのライブなのだが、ほかのミュージシャンのライブ会場でたびたびお見かけしてきたおかげで、久しぶりな感じがぜんぜんしない。そろそろ衰えに悩みはじめる年代のはずなのに、見た目もうた声もまるで変わっていない。希代のボーカル・モンスター。ここ最近は地理的な活動領域と人的交流範囲を広げているようで、なかなかお目にかかれる機会が少ない、という印象を踏まえると、きょうのライブはとても貴重だ。
共演のはらかなこさんは、いつだったかどこかでお見かけしたような、しないような。はっきりとは思い出せないのだけれど、もしも見かけていたとしたら、だれかのライブのサポートか、またはゲストか。あるいは土屋さんのお店とか、五十嵐さんのいるハコとか。おそらくじぶんの嗜好とは今後もけっして交わらないだろうベクトルと風味を持つメロディ・メーカー。だからこそきょうのライブはとても貴重だ。
まさか松本さんの口から土岐さんの名まえを聞くとは。ツアー全通組にとってはただならぬ、見過ごせない、うれしい挑戦。受けて立とうじゃないか、鱗粉。いい曲。歌うにはむつかしそうだけれど聴くぶんには簡単。土岐さんの歌声とは趣きがまるで異なるけれど、あれはあれで感嘆。すごいな、さらっと負けた。
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Squallとどう向き合うかなんていちいちむつかしく考えなくていいのよ。それはもう義務なのよ、納税とか教育とか勤労とかといっしょ。サザンのシンドバットとか達郎さんのクリスマスイブとか土岐さんのGiftとかといっしょ。いやでもうたわないと、い・け・な・い、の。つぎはいつ聴けるかな。