LUCID NOTE LUCID NOTE | Music show reports and Play stage reports

LIVE STUDIO LODGE Anniversary event「tone tone」

LUCID NOTE SHIBUYA

久しぶりにSSWオジサンになるの巻。

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今日はロッジのブッキング・ライブへ。三組の対バン。代々木1丁目。

ひと組めは立花綾香さん。鍵盤弾き語り。今年の三月以来のうた声。真っ暗な深層の奥の奥、手探りでなにかを持ち上げるとそこにはドロドロと赤黒く重く揺らめく熱いマグマがあった、ようなライブ。ライブでは歌詞を聴き込んで咀嚼できるほどの技量も余裕もないのだが、その佇まいに触れるだけで彼女の音楽を知るには充分なステージング。わざとらしいとか、あざといとか、いやみっぽいとかを微塵も感じさせない自然体。それでいて重量級の激情型。そんな彼女が今日のトップバッターかあ。ぶっとんでる。

ふた組めは門脇更紗さん。ギター弾き語り。一年ぶりのカドワキ・ウオッチ。どれだけ超一流のスポーツ選手でも故障するときはしちゃうもんなんだなあ、と思う今日このごろ、門脇さんも自分のノドとどう向き合っているのかと思いながら聴く。加齢とともに声は変わっていくし、出せていた声が出せなくなるとか、出せなかった声が出せるようになるとか。二十代のいま、十代のときと同じ質量の声を出そうとしても出るわけもなく、それを自覚したとき、プロのシンガーとして自分のノドとどう向き合うのか、どう付き合うのか、どう寄り添うのか。難しい。若いうちはそれを劣化と思いがちだけれど、違うから。それ、変化だから。でもだましだましはダメ。リスナーはそこには敏感に反応するから。

さん組めは、久々、Leolaさん。まるっと四年ぶり。ライブ用にアレンジしたオケをバックにギター・ヴォーカル。元気も声量もチャレンジ精神もパワー・アップ。仕事を選ばない彼女の好奇心が音楽だけでなく多方面に向いていることをうすうす感じてはいたけれど、そのなかでもブッキングのライブシーンにも再登場してくれたのはなんともありがたい。活動の軸足が見えないと常に推したり追いかけたりするのは難しいけれど、彼女の場合は先が読めないからこそおもしろいと思えるから不思議だ。まずはお芝居、がんばって。

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ちなみに芝居界隈ではハコのことをコヤという。