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SADAO WATANABE “SAUDADE TO BRAZIL” – 2nd Day2

LUCID NOTE SHIBUYA

戻ってきた。

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今年も無事に貞夫さんのブルーノート公演へ。南青山6丁目。

みごとな演奏には何度も合いの手のかけ声で盛り上がる男性。だれよりも先に拍手をしたがる常連ふうのオジサン。うなずくように頭だけを揺らして控え目にリズムをとる品の良い若い女性。逆に派手に大きくカラダぜんたいを揺らして楽しむ太っちょな男性。飲んでばかりの初老の男性と、彼のグラスに指を添えてそれを諫める女性。音を立てないようにフォークをそっと皿の上に置く若い女性のグループ。ステージに集中しすぎてグラスの中身がまったく減らない中年男性。グラス片手に演奏中でもしゃべってばかりのバカップル。その話し声に何度も振り返ってふたりをにらみつける斜め前の別テーブルの女性。今回の貞夫さんは曲間のMCもひと言ふた言。ライブもテンポよく進み、サーバーのスタッフも客席に割って入るタイミングを測りづらそうだ。いいな、いろいろと戻ってきた。ブルーノートの日常。

貞夫さんのブラジルが好きだ。アフリカの次に好き。ウクライナからのイマジンは、唐突だっただけにインパクト大。ぜんいんが声を張り上げて合唱する姿に圧倒されてしまった。これ、たのしみにしてたんだろうな。ずっとうれしそうに歌ってンだぜ。笑いながら。大の男ばかりが。そろいもそろって。

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林さんのピアノも好き。闇に仕舞い込んだはずの情緒を、やさしく解きほぐすような音。