そして天使が舞い降りる。
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昨年に続けて渡辺貞夫さんのオーチャードへ。もう涙モノ。
秋の南青山と同じメンバーにケニー・ギャレットさんが加わって、今日はジェントルマンなダブル・サキソフォン。オリジナルはほんの少しだったけれど、渡辺さんはいつも通りのメロディアスなプレイで、こちらもいつも通りのニンマリでニッコリだった。
楽しくなる音とか切なくなる音とかっていう感覚はよく体験するけれど、渡辺さんの音は、聴いてて嬉しくなる音なのだ。
なにが嬉しいって自分でもよくわからないけれど、涙がこぼれるくらいの嬉しさをいつも感じてしまう。いやもうほんとにうっすらと。
今日はそれに加えてさらなる嬉しさが。 後半のバラード・メドレーでケニーさんが”NIGHTINGALE SANG IN BERKELEY SQUARE”を演奏された。この曲は、最近になって別の方のライヴで聴いて感動して知ったばかりのジャズ・スタンダード。直接その方に曲のエピソードを教えていただいたという経緯もあって、ジャズ・ファンには笑われるかもしれないけれど、この歳で知って好きになったというパーソナル・ソング。今日は渡辺さんが曲紹介をされたときからもう全身がゾクゾク。イントロが始まってさらに身体中の細胞がゾクゾク。これってさぁ、これってさぁ・・・
完璧だった。渡辺さんのライヴでしか味わえない感覚を今日もめーいっぱい感じられた。もうクリスマスなんて寂しくなんかないぞ! どこからでもかかって来い!