レジェンドの風格。
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きょうは松田さんのことしのツアーの東京公演へ。八年ぶり、人生二度目の聖子さん。北の丸公園。
どれだけ声が衰えても歌うことをやめない姿勢が、だれかの目標、あるいは生きる指針として機能している日本屈指の現役アイドル。ライブの時間配分は、見せる3、聴かせる1。
オープニングからさっそく見せるコーナーを。ライブのタイトルどおり、おとぎの世界をイメージさせる演出で、電飾もふんだんに、女性6名、男性1名のダンサーさんたちのクラシカル・バレエ風の振りとともに、優雅に可愛らしいフェミニンな世界観をミディアムテンポの楽曲でつくりあげていく。男ばかりのバンドメンバーは邪魔、と言わんばかりにステージセットの裏に隠すという徹底ぶり。これならオケでもいいんじゃないかな。
衣装替えをはさんで次のコーナーでは、松田さんが歌いながらスティックを振りまわし、キーボードを叩きまくり、エレキギターをかき鳴らす。16ビートのロックチューンで3テイク。聴こえてくる音と演奏する松田さんの姿を確認するかぎりでは嘘のない音なんだけれど、これもやっぱり見せるコーナー。わたしを見てっ!すごいでしょっ!。でもヴォーカルはバンド音にかき消されてほとんど聴こえてこない。楽曲を知っていれば脳内補正でなんとかなるけれど、メロディを知らない楽曲だとコード進行とリズムだけの世界という現実。ここまででほぼ一時間。そしてまた衣装替え。
バラッドを一曲聴いたあと、ここからようやくバンドメンバーが顔を出してステージ中央へ。聴かせるコーナーのはじまり。で、聴きながらふと気づいたのだが、もしかしてオープニングからここまで、フルコーラスで歌ってくれた楽曲ってないんじゃないかな。知らない楽曲も多いからはっきりとは言えないけれど、そう思いはじめたらなんとなくそのあとはずっと疑いの目。聴かせるコーナーで曲を端折るって、どうなんだろう。ファンなら許せるのかな。
そして最後はダンサーさんたちも再登場してふたたび見せるコーナーへ。佳境からオーラスまで賑やかしな楽曲をメドレーで。いいね、これぞアイドルの矜持。ヴォーカルはやっぱりよく聴こえなかったけれど、なんならダンサーさんたちのコーラスの声のほうがよく響いていたけれど、それでも松田さんはおれたちの、わたしたちの、そしてみんなのアイドル、という会場ぜんたいのムードに押されてちょっと感動。本編最後は松田さんの代表曲、大ヒットしたあの楽曲をフルコーラスで。あのイントロは神だわ。
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武道館のステージを走り回り、セットの階段を駆け足で昇り切り、たとえまともに声が出なくても全曲リップシンクなしで歌いきる松田さんも来年には前期高齢者の仲間入りかあ。時代は変わる。