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TOKYO ACOUSTIC NITE 2009 Presents「詩のチカラ」~Summer 1 Week Series~ Series 6 広沢と矢野 ~紡ノ夜(つむぎのよ)~ 東京編

LUCID NOTE SHIBUYA

今年の「夏の詩のチカラ」では、風待ち停留所のライヴをチョイス。

夏の風を満喫する2時間のオープニング・アクトは矢野まきさん。キーボードだけの伴奏だったけれど、たった3曲でもう腹いっぱい。メッセージってイイ曲だナ。

風待ち停留所は、矢野まきさんと広沢タダシさんのユニット。なんでも長いツアーをされてきて、今日が最終日だったそうだ。そんな貴重なライヴでかぶりつけるとは、なんてラッキー! 左の薬指のリングをほんのりと光らせてた矢野さんが、黒のスニーカーを履きこなしてるのを見て、何故だかちょっとホッとする。

広沢タダシさんのアクトは初めて。巧妙で繊細なギターとつぶらな瞳が妙に艶っぽい。たまに大雑把な矢野さんとは、名コンビだった。

ライヴは、それぞれの持ち歌、カヴァー曲、風待ち停留所のオリジナルをギター、ベース、ドラムス、キーボードで。どの曲も必ずデュオで唄われる。矢野さんの曲を全て知ってるわけではないので、どれがどちらの持ち歌なのかは、キーの高さで判断するしかないのだけれど、矢野さんのヴォーカル・パワーの前に呆気なく挫折。ホント、彼女の唄はすごい。カヴァーは、キャロル・キングとハナレグミ。この選曲のセンスは世代の差かな、あっぱれ。

風待ち停留所オリジナルの「風にケセラセラ」。二日も余計に時間を費やして作詞された矢野さんと、それを受けてものの20分でメロディを乗っけた広沢さんのお二人の力作。ミディアム・テンポでポップな仕上がりがカラダに楽しい。

なんだかホッとさせられる瞬間の多かった今日のライヴ。夏の暑い日にどこからともなく涼しい風がやってきた。そんな彼らの詩のチカラの共通項は、「優しさ」だったのかも・・・次回の風待ち停留所。まぼろしなどと言わず、近いうちに是非また。いいライブでした。