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唄-UTA- ~小谷美紗子×矢野まき~

LUCID NOTE SHIBUYA

福井からトンボ返り。ゴールデンウイーク二日目。帰りは楽々。

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矢野さんと小谷さんのツーマンへ。オープニングアクトは宮﨑さん。鉢山町。

宮﨑さんと矢野さんの関係性の重みが、当該ライブを目の当たりにしただけにヒシヒシと伝わってきた。宮﨑さんは、今日のこの状況なら歌わないわけにはいかない2曲を含む計5曲を披露。うち1曲はなんとソロでギター弾き語り。サポートの澤近さんがこっそりとステージを後にしたときに高まる緊張と期待。ステージごとになにかひとつ新しいことにチャレンジしているという宮﨑さん。素人並みだったギターの腕がいつの間にこんなことに。高い買いモノだったはずのMIYAVIモデルのギターが生きた音を弾き出しはじめた瞬間の衝撃たるや。忘れられないシーンとサウンド、そして歌。矢野さんを聴きにきたはずなのに、今日はもうこれでいいや。

矢野さんのサポートはギターに松岡さん、ピアノにミスチルのサポートでもおなじみのSUNNYさん。宮﨑さんの感動を一瞬で無きものにするひと声から始まった矢野さんのステージ。対バンとは本来こういうものだ、というお手本のような瞬殺オープニング。くそう、やるなあ。このあとは天然無垢な矢野ワールドの展開にうっとり・・・のはずだったのだが、パブリックとプライベートの線引きが世間のそれとはひと味もふた味も違うリスナーが紛れ込んでいたおかげで、気分はもうひっちゃかめっちゃか。LOOPは呑み屋じゃないんだよ。大衆の面前で女性に年齢を訊くという荒技も披露したあのラグには嫌悪感しかない。矢野さんのレスポンスは秀逸だったけれど、気分の立て直しを図るには少々時間が短かった。ザンネン。これもライブ。

小谷さんは、お名前だけはずっと以前から何度も耳目にしていたのだが、うたごえを聴くのは初めて。今日はピアノ弾き語り。歌詞はやさぐれを通り越し、社会性のない高校生がそのままオトナになったようなひねくれ具合。かなり辛辣で救いようのないダークな世界観。PAがヴォーカルを強調しすぎていたせいもあり、やけにおどろおどろしい。せめて最後に希望、がほしかったのだが彼女はそれさえも許さない。強気のヴォーカルは敵をつくるが、彼女はそれにさえも対峙する。とんだひねくれモノも、それに徹底するならその先はやはりかっこいいのだ。

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明日はゴールデンウイーク三日目。昼と夜へ。