東京発・大阪着の東海道ツアー。
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牧山さんが名古屋に来ていることを知り、帰京の予定を急遽変更。名古屋遠征の三日目は牧山純子さんのバースデーライブへ。菊坂町3丁目。
前半四十分、後半四十分、アンコール十分、ぜんぶで九十分程度の、よくある日常的なライブを想定していたのだが、まったく違っていた。繁華街から少し離れた場所にあるスターアイズ。集まったお客さんもいつも通りを絵に描いたような気軽な心持ちだったのか、なかには演奏中でもお構いなしにおしゃべりに高じるおばちゃんたちもいたりして、良く言えば家庭的で牧歌的、悪く言えば都内ではけっして見かけることのない、緊張感に乏しい光景が広がっていたのだが、プログラムが進むにつれて客席が徐々に静かになっていった。今日の牧山さんはいつもとはひと味違うことに気付いたときの、期待と緊張が一気にステージに集まっていく様子は、ある意味滑稽だった。だから最初からちゃんと聴けよ。
今回の牧山さんのライブは、インプロのソロ回しを延々と聴かされて中だるみに誘われるようなことはいっさいない。インプロが短いぶん、一曲の尺も平均すると短くなり、したがって曲数もふんだんだ。小さなキメと大きなインパクトを効果的なタイミングとテンポで右脳に刻み込んでいくアレンジ。その結果として、音を聴くことに飽きることがない。ツアーも途中なので具体的なプログラムは書かないけれど、手持ちの札をぜんぶ、惜しみなく出し切るようなオールタイムベストなライブ。終わってみると二時間十分の長丁場。牧山さんのバースデーライブ、行って正解。なんだかぐっときて、楽しいやら嬉しいやら。
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でもいくつになったのかは聞かない。