「明日晴れるかな」と歌えしひとがいて。
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「明日は晴れるよ」と歌うふたりのライブへ。宇田川町。
暴力的で破壊的な言葉の数々をほんの少しの理性と正しい感情で構築したハルカさんの文体を、軽快な想像力と大らかで美しい音符を使ってミユキさんが遠巻きにふわっと包み込む。最近の彼らの楽曲はミユキさんのメロディを使うことが多いらしいのだが、どおりで新作も耳にやさしい楽曲が多く、初期の作品群よりもずっと耳ざわりが良い。おかげでライブの雰囲気も、鋭い刃物で挑発し、ひとの反発心を煽るだけ煽り、最後は客も演者も同じ代償を支払うような悲壮的なものから、それでも共に生きようとする一体感と健気でも強い生命力を感じるような音楽的なものへと変わってきた。今日はミユキさんのMCを境にして前半はポップでフォーキーに、後半はダーキッシュでヘビーに。アンコール後はふたたびポップに。ライブの工程もぐっと分かりやすくなって後味もすっきり。いままでにない爽快感、グリップ力、ホールド感。いいライブ。
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あすはその歌に導かれて杜のまちへ。