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ハルカトミユキ new ep release tour 追加公演『夏の曲がり角』

LUCID NOTE SHIBUYA

今日はふたつのライブをハシゴ。開演時刻の差は三十分。どちらのライブもぜんぶは楽しめない。中途半端な気持ちで会場をあとにしないように、ひとつめの会場ではあらかじめ目的を決めて、それが達成できたときには迷わずふたつめへ移動することが肝要。ちなみに次の会場への移動に要する時間はおよそ一分。

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ひとつめの会場は先ごろ新規に開店したGRIT。初めての入店。以前は定食屋だった場所。ライブはハルカトミユキのおふたりのワンマン。道玄坂2丁目。

目的はふたつ。ひとつめはGRITがどんなハコなのか知ること。素人目でもずいぶんと資金を投入していることがわかる内装、広くないステージ、極端に低い天井、不公平な死角を生むひょうたん型のフロア、機材のわりには音質へのこだわりのなさが致命的。ここを好んで使おうとするミュージシャンはおそらく増えない。というわけで一瞬でひとつめの目的は達成。

ふたつめの目的は「BREATHING」を聴くこと。メジャーからインディへ戻り、事務所からも独立することを決めた彼女らがそのときどんな心境でどんな覚悟を持ったのかを歌った楽曲として聴きたかった。もちろんそういう歌ではないのかもしれないけれど。組織やプロジェクトに所属することで得られるメリットを甘受していくよりも、たとえ困難でもデメリットに抗って生きていくことを選択した彼女らの勇気と誇りが、その痛みとともにじりじりと胸に沁み込んでくる楽曲。ファンクラブ会員でもなく、古参と呼ばれるファンでもなく、ライブには必ず行くヘビーなリスナーでもなく、会場ではいつも後ろのほうで小さく楽しんでいるいたってライトな一般リスナーだけれど、この歌だけは捨て置けない。で、なんとそれが一曲目。彼女らのこの楽曲への思い入れの度合がこちらと同じレベルだったと思わせるオープニングの一居目。難なく目的達成。あとはどこまで時間が許せるか。

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長いMCのあと、初披露の「Transparent」を聴き終えて、次の会場へ。