三年ぶりのモンスター。
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サントリーホールで客入れＢＧＭにハードロックを流してしまう冒険家、上原ひろみさんのリリースツアーライブへ。赤坂１丁目。
彼女は、どの指を使ってどのキーをどれくらいの強さとタイミングで叩けば、どんな効果を客席にもたらすかを熟知していて、ライブではその効果を一音ごとに確認しながら辛抱強く音をつなげ、丹念にひとつの曲として成立させていく。今日はそれを前後半合わせて二時間ぶっとおし、休憩あけの後半はＭＣなしで一気にオーラスまで駆け抜けた。三百六十度からやけどしそうな集中力をステージに注ぎ続けた多くのリスナーも、最後のセットを終えて飛び跳ねるようにピアノ椅子から立ち上がった彼女にスタンディングでオベーション。という光景を二階の最前席で拝めるという多幸感、そして興奮。これを来月ふたたび味わえるとは、いい年末になりそうだ。
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サントリーホールで「アンコール！」を叫び続ける冒険家がいるとは。上原さんのライブでは、空気を読めず場所をわきまえられないひとをたまに見かけるのだが、終わるときもスパッと気持ちよく終わらせろと彼らには言いたい。