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3rd E.P Release TOUR『at THREE』(最終日)

LUCID NOTE SHIBUYA

ヤッター、どこよりも盛り上がったぁー!

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竹内アンナさんのAT3ツアー最終日へ。ファンタスティック・エキサイティング。宇田川町。

さすがは元映画館。伸縮自在なギターリフにクリアに重なるキーボード、バウンドするベースにクリティカルにブレイクするドラム、これにハイトーンなヴォーカルが重なり、音のバランスの良さは前三か所とは異次元の差。複雑にスイッチする照明と絶妙なPAコントロールに対して造作なく反応できるのも、この会場の良さだ。キャパはいまの竹内さんには狭すぎたけれど、いい会場を選んでくれた。前ツアーの会場選びは失敗したけれど、今回は大成功だ。

セットはこれまでリリースしたAT1、2、3とデビュー前の関西リミテッド盤のすべてからバランスよくチョイスされていて、ライブ限定曲と未発表の新曲一曲を含めた全十八曲。すべての楽曲が、お客さんのほとんどが彼女のギターに注目していることを理解したうえでアレンジされていて、まるで挑戦と反省を繰り返したこの一年のATプロジェクトの集大成のようだった。

二時間弱のあいだに彼女のMCが徐々に関西訛りに変化していったのも、この四日間のライブを通して体験したかったことのひとつだ。見えないなにかに取り繕うことのわずらわしさを、その人はずっと我慢していて、それはフェイクであってリアルじゃないということをだれかが言ってあげないと、その人はそれをやめられない。そういう意味でも、今日のお客さんはいい仕事をした。彼らは彼女の本性を徐々にじりじりと暴きだしていき、それが演奏にも影響されていくさまを観るのは、痛快そのものだ。演者と客の相互反応。ライブはこうでなくちゃ。

LUCID NOTE SHIBUYA

どの段階でどこまで計画されていたのかは知らないけれど、EPのリリースを軸に、メディアへのプロモーション、イベントライブへの出演、そしてライブツアーの四点をセットにした活動を、たった一年のあいだに三度も繰り返すことで、東京では数人だったリスナーを四百人に増やすことに彼らのプロジェクトは成功した。ずっとウォッチしてきたけれど、こっちが途中でねをあげそうになるくらいの速度でそれは進行していて、それに負けずに応えた主役の彼女には感心しきりだ。次の一年はいったいどんな一年になるんだろう。このスピード感、維持できるといいね。

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「ギターのすこぶるうまい女性シンガーソングライター」がいまの彼女のパブリック・イメージだが、それこそ今回のツアーでも彼女はずっとギターを抱えていたし、リスナーの期待値以上の演奏も観せてくれていた。ただし一曲だけ、ギターを肩から降ろしハンドマイクでうたった曲がある。その曲こそ、彼女の次の一年がどうなるのかをリスナーに想像させるための唯一のヒントとなる曲だったのも、なにやら興味深い。たのしい一年になりそうだ。