LUCID NOTE LUCID NOTE | what Shibuya living in SHIBUYA have seen and felt

第2回 トッパン チャリティーコンサート ―響け 子どもたちのこころに― 奥村愛 ヴァイオリン リサイタル 山田武彦(ピアノ)

LUCID NOTE SHIBUYA

「風邪ひいてる」ってんだから早く帰してやんなよ。

嵐の中、江戸川橋から神田川沿いを歩き、トッパンホールへ。足元どころじゃなく全身ずぶぬれのまま、入場口でアンケート用紙とフライヤーをいただき、確認もせずそのままバッグにしまいこみ、コートと共にクロークへ。後になって、それらにはセットリストが書かれたペーパーも一緒だったことを知り、すごい後悔の渦の中で奥村さんのバヨリンを聴く。クラシックのライヴは、慣れてないことがまだまだ多い(泣)

奥村さんのバヨリンは二度目。前回に感じた前衛的でエモーショナルな音をちょっとだけ期待してたけれど、今日のライヴはどうやら趣旨が大きく違ってたよう。教育貧困に苦しむ子どもたちへのチャリティが根っこにあって、親としての子どもへの「親子愛」にはじまり、夫婦の愛、師弟の愛、国や郷土への愛などなど。MCで四歳のお子さんがいらっしゃるって仰ってたけれど、今日は女よりも母を選んだみたいだった。

ライヴはクラシックだけじゃなく、バヨリンがフィドルに変わる瞬間もあって、ちょっとしたバラエティ。スティングのテーマ曲がなにげにヒット。映画のエンディングの紙芝居を思い出した。アンコールのじょんがら節もなるほど面白い。いろんな音が出せる奥村さんを知る。本編最後のピアソラでの山田武彦さんの慌てっぷりもファンキーだ。毎曲終わるたびに、右手腕で奥村さんを大きく讃える山田さん。惚れたよ、いい人だ。

クラシックのライヴって、セレブになれたような夢を見ている自分がいて、ちょっとこっぱずかしい。そう言えば、今日は目の前にこの企画を主催された会社の社長さんも座ってらっしゃった。会場を出たとたんに夢は虚しく覚めるけれど、今日のようなライヴなら夢でも悪くないなぁ。