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沖ちづるワンマンライブ2018「Thanksgiving」

LUCID NOTE SHIBUYA

ようやく近づいてきた。

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沖さんのバースデイライブへ。北沢2丁目。

沖さんのライブには、ワンマンだけは懲りずに通ってきたのだが、その成果がやっと見えてきた。彼女は自分の内側にある曇りや澱みを深く濃く表現することを得意としているのだが、いままでのライブでは、それをいつも遠いところから見せられてきたように思う。殻に閉じこもったままの状態で殻の中身を見せられると、それがどんなに良い中身であったとしても、そこに手を伸ばすことはいけないことのように感じてしまう。見せたいけど見ないで、と言われ続け、見たいけど見ない、の繰り返しだった。したがって、彼女のライブで彼女の歌とシンクロすることは、いままで一度もなかった、ということだ。

ところが今日のライブでは、いままでとはまったく違った光景を目に、体験を心に、感じることに成功した。リスナーとして成長したのか、いままでとは違う魔法を彼女が使ったのかはわからないが、彼女の歌に没頭する瞬間が、数こそ少なけれど、後付けではなくその場そのときに意識できた。短いフレーズに叩き込むように埋め込まれたリリックとそのリフレイン。過去を振り返るにはまだ若く、先に進むにはまだ幼く、とはいえ留まることは許されず、流れに任せることしか手立てのないこの年代特有の歌の数々。二時間で二十数曲というかつてない長尺な充実度で、今日は彼女の殻の中身がはっきりと見えた。そこにいた全員が同じ中身を見たかどうかはわからないが、その瞬間は全員が彼女と同期した、と思いたい。

とはいえ、まだまだ半径5メートルの範囲という条件付きの感動だ。その邪悪な殻をすべてとっぱらってしまえば、覚醒した姿がきっと見えてくると信じて、次のワンマンに早くも期待。

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お誕生日おめでとうございます。呑み過ぎないように。