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元ちとせ TOUR 2008 冬のハイヌミカゼ ~カッシーニ~

LUCID NOTE SHIBUYA

クリスマス。されどいつも通りの日。

普段行かない場所に行くと、やたら遠く感じる。中野はそんな街。サンプラザはいつ以来だったのかさえ思い出せないけれど、元さんのライブは一年ぶりだってことは覚えている。”冬のハイヌミカゼ”はこの時期恒例になりつつある元さんの企画ライヴ。でも今年は全国ツアーのひとつになっていて、今日はその最終日。

元さんは、一年に一度この時期だけ拝見していて、今年は三回目。普段のご活躍をほとんど存じ上げないので恐縮だけれど、そのぶん必ず新しい何かを、このライブではひとつ、ふたつ、みっつ、と観せていただける。自分の新しい声色を発見するために歌い続けるっておっしゃったときは、なるほどと共感した。

一発目、あのこぶしで英詞の歌をまずは一曲。やられた。もう降参。そして上田現さんの数曲でガツンと追い打ち。中盤の奄美三味線の弾き語りで癒されて、男子と女子に分かれて中野区民参加型のトゥルットゥーと盛り上がる。最後の聴かせどころでふたたびガッツン、そしてゆらゆら。

前半のチェロをフィーチャーした数曲と、全般的に得意のレゲエ風のアレンジがクリスマスに似合っていて、終始心地よかった。張りつめる緊張感の”冬ハイ”とは、雰囲気も構成も違ってたけれど、三回目にして初めて、元さんのMCをじっくり聴けたのも新鮮だった。「裸足の理由」のエピソードも聴けたし、満足まんぞくのクリスマス。