なんて気持ちのいい音楽なんだろう。ニヤケ過ぎて顔が痛い。
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渡辺貞夫さんのサキソフォンの音は、トラウマに近いくらいに身体に浸み込んでるようで、なつかしさなのかなんなのかわからないけれど、いつ聴いても胸がいっぱいになる。こうして間近にいると、いっしょに演奏したい気分にもなったりして、無心に楽しんでる自分がそこにいた。
今日はロスの旧い友人たちとのセッション。それはそれは、みんなうれしそうに演奏される。それぞれ仲間の音にどうやって絡もうか虎視眈々と狙ってる。いいタイミングで絡めた瞬間に、思わずイエーィ! おいおい楽しいじゃねえかチキショー!
渡辺さんの笑顔もホンモノで嘘がない。見た目はとうにおじいちゃんだけれど、音はまったく衰えがない。かっこよすぎだ。
アンコールの演奏も終わって客席が明るくなる。それでも帰ろうとしないお客さんに、Blue NoteもいつものBGを流せない。そして再度のアンコールの拍手が始まる。笑顔の渡辺さんが照れくさそうにひとり客席に帰ってこられた。アルトを吹きながら。粋だね。オーラスは古き友人たちに贈るソロバージョンの”メモリアス”。ぐっときた。
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今日から10日間、Blue Noteはナベサダ・ウィーク。もうワクワクです。