LUCID NOTE LUCID NOTE | Music show reports and Play stage reports

松本あすか piano espressivo ~ピアノ・リサイタル

LUCID NOTE SHIBUYA

八王子にお住まいの松本あすかさんのピアノを聴きに中央区銀座へ。

久しぶりのクラシック・ライヴ。二部構成で、前半戦は松本さんのピアノ・ソロ。先日リリースされたデビュー・アルバムのジャケットと同じ衣装で登場された松本さん、女っぷりに磨きがかかったよう。

独自の解釈とアレンジで小気味よくクラシックの楽曲を聴かせる。演奏が終わるたびに立ち上がって一礼、二礼とされる。そのときの「どう?よかったでしょ?」って言ってるような、自信たっぷりにも見える挑発的な表情に少々ヤラれる。

演奏中のお顔の七変化には、やっぱりちょっと退くけど、独自アレンジの妙には感心というか、感動。なにもそこまで突き詰めて考えなくても感覚だけでいいんじゃ?とクラシックとジャズを聴き分けられるようになった今、そう思う。演奏スタイルも楽譜にこだわる姿勢も、ある意味、職人気質なミュージシャン。存分に聴かせてくれました。

前半終了1曲前に、後半戦の演奏内容を説明された。拍手のタイミングを丁寧に教えてくださったのは、クラシック素人にはありがたい。

後半戦では4名のストリングスがゲストで登場。すべて男子。これが恐れ多くも、黒のワイシャツ、黒のソフト・スーツ、グレイ地のネクタイ。驚くほど光り輝くバックルの黒皮のベルト、そして丁寧に磨かれた黒の革靴。ヴィオラの御法川さんを除いて、短髪に金属製のアイ・ウエア、しかもひげ面の強面。どう見てもメン・イン・ブラックな方々。脚をぐぁわーっと開いてそれぞれ椅子にお座りになられたときは、ど、どうしようかと。ヴァイオリンの清水さんなんて、ヴァイオリンがライフルに見えたし(笑)

最後の「運命」。松本さんの前説では、アレンジにヒップ・ホップとかジャズとかの要素が入ってるっておっしゃってましたけど、ヒップ・ホップはちょっと言いすぎ? でも、ジャジーなカンジはわかりました。全般的にはポップスでしたけど。ストリングスのみなさんもこの曲だけは足でリズムを刻んだりして、ホントに楽しげに演奏されてたのが印象的。そして最後はみなさん笑顔で終了。いいライヴでした。

今月末にはここ渋谷で、また違った内容で演奏されるとか。お時間ある方はぜひ。オススメです。