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原宿表参道元氣祭 × GTF 杜の響き ~奉祝 明治維新140年・明治神宮御社殿復興50年~

LUCID NOTE SHIBUYA

今日ほど困った日はなかった。厳密には3つが重なり、そのうち1つは半端で終わり、ひとつは全くをもって諦めた。そして最終的に選んだのは、この明治神宮会館でのライヴ。もちろんお目当ては、川江美奈子さん。

川江さんは予想通りのファースト・アクト。膝上丈のワンピース(短か!)でご登場。音がよりよく響く会場で、まずは2曲。ピアノの弾き語りでしっとり。3曲目からはバンドをバックにステージ・センターへ。いやほんと、こっちに来といてよかった。今日のバック・バンドのメンバー・・・なんと! ギターが小倉博和さん(おぐちゃん)。ドラムスが河村”カースケ”智康さん。ピアノは武部聡志さん自らが担当されて、超豪華、万全の布陣。さすが武部さん、パワーあるな・・・。あ、小倉さん、ちなみに今日はサザンの3日目なんですけどぉ。川江さんは、バンドをバックに歌われるのは稀なんだそうで、残りの2曲、終始めーいっぱい楽しそうに歌われてた。川江さんのステージ、期待以上でした。

続いて、岡本真夜さん。若い頃に出ていたはずの声も、今日は少々かすれ気味。音域も狭くなってるようで・・・ヴォーカル生活14年の経験を活かしきれてないように感じつつも・・・なんだか可哀想な気分になってきたころ、それをリカバーしたのが、3曲目にセッションで加わった葉加瀬太郎さん。岡本さんが出せずに困ってた高音を、ヴァイオリンでしっかり。このあたりの構成も武部さんのテクニックなんでしょうね。

それにしても葉加瀬さんの芸達者ぶりにはおどろいた。その後のソロでは会場がせきを切ったように盛り上がる。こういうフェスで自分の立ち位置をはずさないままに自分の持ち味をしっかり出して会場を沸かせてしまう技量には脱帽。いやはや、彼は稀に見るエンターテイナーでした。

最後は森山良子さんの感涙のステージ。明治神宮で聴く「さとうきび畑」に震え、川江さんとのデュエット「桜色舞うころ」に泣き、そして「夏の終わり」で締めくくる。なんて贅沢! 今日のこのライヴ。夏にしては地味な出演者に聞こえるけれど、場所がら的にも、天候的にもジャスト・マッチしてて、ホントに素晴らしかった。全員登壇のアンコールは、定番の「涙そうそう」。おいしい2時間30分。ごちそうさまでした。

そしてそして、いろんなものが、いろんなかたちで、ごちゃごちゃにまぜこぜだった8月4週めの土曜日の今日(いや個人的にね)。このライヴの前に、半端に終わらせてしまったもの。それは・・・。