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『春琴』― 谷崎潤一郎「春琴抄」「陰翳礼讃」より(初日)

LUCID NOTE SHIBUYA

闇に影。

帰国後一発目は、再々公演の初日。太子堂4丁目。

大衆的で庶民的で娯楽的でゴシップ的な「読みモノ」も、時を経て、アカデミックな世界で語られるようになると、それは「文学」という学問になってしまう。

二度目に見た「春琴」も、スポーティでカジュアルなレジスタンス。ニホン文学が持つ陰湿でネクラな印象を闇にして、舞台の隅々にまで、その反骨の影が揺らめいてた。かっこいいんだこれが。

初日ですでに、止まらないカーテン・コールとスタンディング・オベイション。もしも四度目の公演があれば、きっとまた観に行くんだろうなぁ・・・絶賛!

気づけば師走。今月も先月と同様にチョイスに悩む公演が目白押しです。