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牧山純子トリオ Jazz Violin Night

LUCID NOTE SHIBUYA

六本木のソフトウィンドへ。お初です。

牧山純子さんのライヴはこれまで、フルバンドのときばかりを狙って行ってたけれど、今日はピアノとガット・ギターのアコースティック。興味津々。

牧山さんのバヨリンは、そのときの環境の変化に合わせて変幻自在。ご本人はその変化を楽しまれてるようにも見えて、女って怖いな、と思わせる。メジャーなレーベルで活躍されるようになって、いろんな場所で多くのライヴをこなされてるけれど、きっと今がチャレンジのとき。そんな取り組み、というか音楽への姿勢が、今の牧山さんの魅力でもある。

今日は、ジャズ、タンゴ、サンバ、フラメンコ、ボッサ、ケルト、クラシック、オリジナル等々、全体を通せばクロスオーバーで、まとまりがないようにも思えるけれど、根っこには、牧山さん流の音の楽みがしっかり。会場が小さめなので、アンプラグドのまま、パワーよりもテクニックで勝負されてた。セカンドのピアソラの二連発に息を呑む。大きな会場で優雅でパワフルな演奏と違ってアコースティックなはずなのに、髪を振り乱し、汗まみれの牧山さん。初めて見た。この熱さ、かっこよくて愛おしい。

ソフトウィンドは20名くらいでいっぱいになる小さなフロアで、外苑西通り沿いの某雑居ビルの6階にある。壁の2面がガラス窓で、六本木の街が良く見渡せる。終演後は、ふつうにバーの営業を朝までされてるそうだ。でもさすが六本木。ライヴが終わってビルを出ても、23時を過ぎてても、夜が更けた感じが全くしない。「あっという間だったのに、もうこんな時間」っていう情緒は、この街には必要ないみたいだ。