キャンディー、もらい損ねた。橋本スルー。
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これはツライ。太子堂4丁目。
劇団員どうしの関係性にも夫々様々色々とあるんだろうけれど、友だちでもなく、同僚でもなく、家族でもない、長い人生のうちのほんの一瞬の短い期間だけ、とことん集中してみんなでひとつの舞台をつくりあげた間柄、という関係性は、あまりに特殊すぎて想像しづらい。それをむりやりにでも想像して、その答え合わせをしながら観る。それが本筋にうまく乗っかれば、登場人物たちに共感したり、いっしょに涙したり、笑ったり怒ったりできるんだろうけれど、本作では少々ハードルが高かった。けんかっ早くて、民間療法に頼ったり、ウラで葉っぱやってるようなアウトローな独りモンが、ステージ4だからって実家に帰るかよ、って。
とはいえそれが設定のすべてを破綻させているわけでもなく、アイツとはもうこのさき一生会えないことを知るラストのシークエンスは、実体験と重なるとそうとうつらくなる。どれだけ悪いやつでも、薄っぺらい関係性でも、複雑な歴史があっても、一瞬で良いやつに変わる、変えたくなるシーン。橋本淳さんはクセモノ。
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そして平原テツさんはホンモノの代打請負人。九回裏ツーアウト、満席のシアタートラム、多くの観客が見守るなかで、逆転の満塁ホームラン。すごい。