LUCID NOTE LUCID NOTE | Music show reports and Play stage reports

桑田佳祐 LIVE TOUR 2022「お互い元気に頑張りましょう!!」- 大阪公演・二日目

LUCID NOTE SHIBUYA

当事者として巻き込まれるのはごめんだが、近くで見聞きするぶんなら楽しくておもしろいのが関西のノリ。いざ、ライド・オン・タイム!

//

桑田さんの今年のツアーの大阪公演へ。千代崎3丁目。

サザンを含めて桑田さんの大阪でのライブに初めて行く。大阪ドームも初入場。大阪をとりわけ避けていたわけではなくて、いままでチケットを入手できたことが一度もなかっただけ。ツアーのライブ映像が商品化されるときは、関東での素材が主に使われているけれど、今日のライブを見る限り、関西も捨てたもんじゃないことを知る。

今日のお隣さんは、見た目五十代後半の母と二十代のその娘さん。母子ともども嵐のファンで、大阪ドームは常連らしい。桑田さんのライブは今日が初めての参戦で、チケットは一般発売で入手したそうだ。そんな一見さんのふたりが開演まえに交わした会話。 母「アレうたわんかなあ、アレ。ラララぁ~いうやつ」 娘「紅白でうたったやつやろ、それサザンなんちゃうん?」 母「じゃあアレは? 雪んなかで最後、ナミダ~いうて泣かせるやつ、聴きたいわぁ」 娘「それもサザンやろ、予習ぐらいしときいや。それよりなんで『五倍返し』なん?」 母「そんなん、言うてみたかっただけやろ」。愛すべき大阪。どんな会話もぜんぶがシャレ。おかげで開演まえからすでにエンジンがあったかい。

はじまってみると、桑田さんもいつものギャグネタを恥ずかしそうに、なかば控えめに、事前の言いわけを込めながら披露していく。彼のいつもと違うこの姿勢は、日本の笑いの本場、大阪へのリスペクトの表れだと東京のファンには映ったはず。そのぶん、あるいはその反動か、今日の桑田さんの歌は思い切りがきわめて高く、活きが良く、ノリも良く、波も高かった。こういう桑田さんを観られるのは大阪だけだ。いいなあ大阪。また来たい。

//

というわけで後半戦も残り三公演。あといくつ行けるかな。