足のおもむくまま自由にステップを踏むことの楽しさを知り、ジムに通ってシェイプアップとエクササイズに励み、高校の教室をナイトクラブに変えてみんなと踊りまくり、デロリアンで過去や未来へ旅することを夢を見た世代のファンが集まった今日のデュオは、お正月でも満席御礼。
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令和四年の幕明けは異例のダブルヘッダ。イッパツ目は恒例のこの方。誠さんがやっと渋谷に帰ってきてくれた。道玄坂2丁目。
今年の誠さんのバースデイライブは、大人たちがいまよりずっとキラキラしていたころの音楽から、懐古趣味な音をざっくりと削ぎ落とした現在進行形の八十年代ポップ、たまにAORなライブ。誠さんの世代よりもふた回りくらい下の世代がほのかに憧れる、昨今流行りのシティポップとはひと味違う、本質的で実用的な風合いを帯びたロックなライブ。
今日のセットの三曲目、アルバムでは五曲目の新譜は、リリースが延期された新盤への期待値をぐっと上げてくる、こちとら大好物の三拍子。この曲だけでもう、今年のぜんぶが大丈夫。ライブの佳境では、右フックからの左ストレート、キメの右アッパーでノックダウン。スタミナ不足のすきっ腹には堪えられない斎藤パンチの連続。この二年間、ずっとこの音に飢えてきたことを知る。いかん、こんなことじゃ。次のライブが待っている。
ダブルヘッダのふたつめの会場はデュオからワン・ブロック。ドア・ツー・ドアで約一分のイン・マイ・ルーム。