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桑田佳祐 LIVE TOUR 2021「BIG MOUTH, NO GUTS!!」- 新潟公演

LUCID NOTE SHIBUYA

今回のツアーは密になりがちな記念撮影に使えるモニュメントは設けられていないので、開演前のトワイライトな写真を。

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桑田さんのライブ・ツアー。ありがたいことに今ツアー二度目の参加。今日は三か所目の初日。中央区万代島。

二度目にもなるとおおむねのセットリストは記憶にあるので、今日はそれを辿りながらアレンジに注目してして聴き、舞台セットや演出にも目を向けて過ごすことにした。というのも押し並べるとじっくり聴かせるセットリストだから。歓声を上げなくても手拍子だけで楽しめる、やさしくリズミカル、聴き入るとジワジワくる、思い出すだけで目がにじむ、今回はそんな曲目が多いからだ。この楽曲はこうして楽しむのがお約束、だからみんなでそれに従えば一体感がたのしめる、しかもこの大勢で、というノリだけで楽しむ楽曲は佳境の数曲だけだ。いつもなら客席に向けて大がかりで立体的な飛び道具が使われるけれど、今回はステージ上だけで展開される。

ステージ演出には頼もしい罠や小粋な策略がたくさん散りばめられていた。一度や二度の観察ではまったく追いつかない。映像にしたときに楽しませるためのワンカットを見つけられたとき、その興奮たるや。これ早く映像で逐一と確認したい。

アレンジでおもしろいのは、今回はドラマーが鶴谷さんなこと。セットのなかにはドラムが先行する特徴的なオルタナのいつもの大好きなバラッド曲があるのだが、これがズっこけるくらいの高難易度。叩くひとが違うとこうも変わるのか。いい意味でノレない。むつかしくてたのしい。これに早く追いつきたい。さらにおもしろいのは、中さんと誠さんのソロプレイのリレー。中さんが独自のアレンジで聴くものをひやひやさせた直後に、誠さんが安定した王道のメロディで弾きたおす。音楽小僧どものゾクゾクするようなギター・リレー。ギター好きにはたまらない。

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しかし今回はほんとにチケット取れないよな。今日の会場は十席のうち三席が空席に。二十公演もあるのに一枚も取れないひともいるらしいけれど、行きたいライブのチケットが取れなかったときは、人生終わったような気分になるよなあ。