LUCID NOTE LUCID NOTE | Music show reports and Play stage reports

EVERGREEN

LUCID NOTE SHIBUYA

フィッシュは酒を飲まないことにした。

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今日はラグーナ。四組の対バン。感想だけ簡潔に。北沢2丁目。

ひと組目はmoeさん。初聴。ギター弾き語り。パーソナル・ゾーンのなかで完結する歌。殻に閉じこもるといった自閉的なものではなく、その範囲内であれば元気で自由。ゾーンを広げたその先こそがメジャーへのとっかかり。何はともあれ、このうえなく美声。

ふた組目は由薫さん。ギター弾き語り。転換中に不釣り合いなひとたちがぞろそろと。まるでコンベンション・ライブのような雰囲気。「Fish」の後半のメロディと歌詞がリニューアルされたことを知る。ミュージシャンが一度でも世に出したものをここまで大きく変えたとき、どこかの偉いひとが動いたと思っていい。難解なコード進行のイントロから短く収めた二曲目はまるで三曲目のオーバーチュアな建て付け。意図したものならすごい技術とライブ感。不釣り合いなひとたちは終わるとそそくさと出ていった。来年の彼女にはなにかが起こる。

さん組目は東風あんなさん。初聴。ギター弾き語り、だがおそらく本人はバンド志向、とはいえこのヴォーカルではバンドには不向き、ならばまずは見た目から、としたとき、ステージはどうしても芝居がかってしまう。アンサンブルは、演るのも聴くのも難易度は高い。だとしたら、どうする?

よん組目は室田夏海さん。初聴。ギター弾き語り。よん組のなかではもっとも完成度の高いステージング。小さなライブハウスに入り浸って、若いミュージシャンにああだこうだと言いたがる自分のようなおっさんにはもっとも苦手なタイプ。すでに彼女の居場所はここじゃない。ぜひ次のステージへ。

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やめたいけどやめられない物販ショッピング。今日の獲物は室田夏海さんのEP「そばにいなくてもかわらないものがある」。音楽好きにはM2、ライブ好きならM5。