LUCID NOTE LUCID NOTE | Music show reports and Play stage reports

2PIANO4HANDS「渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)×Kie Katagi」

LUCID NOTE SHIBUYA

今月三度目の月見ルへ。2ピアノ4ハンズ。

//

今日は渡辺さんと片木さんの歌なしセッション。南青山4丁目。

おふたりの音楽のどちらも知っていて、この企画の主旨や意図も把握しているリスナーであれば、今日がどんなセッションになるかをある程度は想像できていたと思う。おふたりはその期待に充分応えてくれたし、同時に彼らの技術的な今も教えてくれた。

インプロの九割は、渡辺さんが玉を投げ、片木さんがそれ打ち返す。片木さんもときどき玉を投げるが、渡辺さんはそれをあっさり無視して新しく玉を投げる。とっかかりや転換は渡辺さん、片木さんがそれをアレンジしていく感じ。あらかじめ決めたお題(テーマ)の範囲を越えて、気付くと別のテーマに変化しているフリーなセッションを片木さんは許さなかったけれど、渡辺さんもそれに応じていた。思いがけず途中でバラバラなり、それらを四苦八苦して回収していくようなギリギリなセッションもおもしろいけれど、今日はそれはなし。約束と条件を整えた、真面目で手堅いセッション。

おふたりがイスから腰を上げ、立ち上がったことをお互いが確認し合ったときが、そろそろ曲を終わらせよう、というふたりの合図。今日の彼らの最大の冒険は、しめくくりの一音をふたりで同時に奏でること。どちらも譲らないし、どちらも諦めない。こういうときキレイにオチが決まると、聴いているこちらも気持ちいい。しかもこれを何度もみせられたらもうね・・・。相性バッチリ。いいセッション。

LUCID NOTE SHIBUYA

ほの暗いフロアのなかに、この春遠い地方から上京したばかりで東京デビューを楽しんでいるようなポップな身なりで、フレッシュな香りとキラキラなスターをいくつも周囲に放つ若い女の子がひとりいたのだが、目を凝らしてよく見てみるとなんと竹内アンナさん。月見ルでだれかとギター・セッションなどはいかがでしょう?