なぜか、日帰り。いま、大阪。
//
土岐さんのPBツアー八日目は名古屋。栄3丁目。
高松、大阪、名古屋の三日連続公演が無事に終了。ツアーも後半にしてようやく、客席からの歓声が大きくなったきた。ライブの良さが増してきたから、というのもあるけれど、なにより、土岐さんの云う「街が変化するときに発するエネルギー」というキーワードとコンセプトには、大阪と名古屋という大きな街で過ごすひとたちにとって潜在的に共感できるなにかがあったからだと思う。
多くのミュージシャンが扱う東京をテーマにした楽曲には、上京したからこそ感じる東京の風景のなかから特徴的な一部分だけを抜粋し、それをひたすらに強調することで共感をうなす歌が多いのだが、土岐さんは、きわだって感動的なキラーワードは使わず、おナミダ頂戴な落とし文句もなく、許しがたいフェイクな描写もせず、きわめて日常的な言葉と、だれにも負けないあの声で、すこしばかりのスマートさもたたえながら、東京の街をリアルに歌う。だれかがそれに共感し、だれかがそれに憧れる。土岐さんのシティポップを聴けば、だれもが東京出身者として街の日常に郷愁と愛着を感じることができるのだ。だとしたら、都会でウケないわけがない。大阪、名古屋は大成功。次はトリ、北の大都会札幌。そして大トリは本家の渋谷。いや~、たまんないなあ。
土岐さんの、平成から令和へ、時代またぎの三部作、もうすぐ完結。