予定では15日目。実態は12日目。
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今年も無事にチケットをゲット。サンプラザホール(中野)は達郎さんにとってはホームかもしれないが、結果的にNHK(渋谷)に拘っておいてよかった。神南2丁目。
今日の客席はじっくり聴く派のリスナーで埋め尽くされていた。達郎さんも、今日のお客さんはおとなしい、と思わず口にされていたけれど、たいていの場合それは、ステージから繰り出される音を一音も逃すまいと耳と脳を集中させているからだ。達郎さんがつくり出す音に全幅の信頼を置き、NHKホールが響かせる音に全身を委ねるとき、自然と耳目はステージに集中する。まるでN響のコンサートのようだけれど、今日の客席はまさにそんな感じ。余計な野次もなく、笑うときは笑い、乗るときは乗り、緊張するときは緊張し、泣くときは静かに泣く。今日のNHKホールは、自然体の作法を実践するリスナーが多く集まる場所だった。プロのリスナーたち。
08年から続けてきたパフォーマンス・ツアーも、来年は開催を見送るそうだ。理由のひとつはオリンピックによるものらしいのだが、もうひとつは、ここ数年ライブをやるうえでの環境やハードウェア、ソフトウェアの進化が目まぐるしく、それを勉強したいから、だそうだ。達郎さんらしいコメントだけれど、六十半ばにあってもまだまだ勉強とは、恐れ入るなあ。
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三時間を超えるセットリストだけれど、今回の選曲はすごいぞ。とりわけカバー。拍手鳴りやまず。