梅雨の避難場所。快晴のさっぽろ。
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ツアー全11か所のうち10か所目の札幌ドームの初日へ。羊ケ丘。
どれだけ売れているミュージシャンでも北海道の公演はなかなか動員をはかれないらしく、サザンもご多分にもれず他公演では使わないあらゆるルートを駆使しチケットをさばいていた。多くのスポンサーをかかえる大手の芸能事務所やレーベルは、こういうときのうまい売りかたを熟知していて、その成果は絶大だったようだ。超満員の札幌ドームは今日も健やかに元気いっぱい。さすがだ。ツアーも10か所目ともなるとリピーターのお客さんがほとんどのはずなのだが、グッズ売り場に並ぶ列の長さ、ツアーTシャツを着たお客さんの数、曲のイントロが流れたときのどよめきの大きさ、あの曲やこの曲でのはちきれんばかりの声援などからすると、初めてのお客さんも少なくなかったようだ。いいな、北海道。スタートに戻った気分でワクワクが止まらない。
今日はステージの端から端までを目線を変えずに見渡せる席だったのだが、照明、電飾、飛び道具、大画面モニター、ダンサーの衣装や振り付け、客席からのリストライトなどが与える視覚効果と、バンドのアレンジと音響のスイッチングなどの聴覚効果が、ほぼ全編にわたってみごとなタイミングでマッチするという奇跡のようなステージ。これこそサザンのエンターテインメントの極致。いいもの観れたなあ。あとはお客さんのノリをほんのちょっとプラスするだけ。北海道のお客さんはのんびり屋さんが多いようだ。
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ツアーもいよいよ大詰めに近づいてきたのだが、この段階に至っても彼らはまだまだ修正、改善、こだわり、工夫を繰り返していて、実はこれは三か月にわたって繰り広げられた壮大な音楽実験なんじゃないかと思えてくる。こういう実験のモルモットなら何度でもやりたいね。