彼の音楽からは影響などこれっぽっちも受けていないと言うミュージシャンがもしも日本にいるならば、ひざを突き合わせて滔々と説教してやりたい。
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渋谷のハロウィーンなんて屁みたいなもんだ。後楽1丁目。
リアルタイムで聴き込んできた世代のリスナー、遅れて生まれてきたおかげで伝説の人として聴き入るリスナー、とりあえずいっちょかみのリスナーなど、様々な世代の様々なリスナー、そしてたくさんのミュージシャンが集まった今日の東京ドーム。どの世代のどんなリスナーも納得のセットリストと、とびきりのステージング。これで人生悔いなく終えられる。
ライブで彼の楽曲をカヴァーする日本のミュージシャンは今でも多い。困ったときのポールみたいなノリで選曲するミュージシャンもいれば、心からリスペクトして丁寧に演奏するミュージシャンもいる。ビートルズ、ウイングス、ソロ、いちいちの説明などいらないポールの楽曲たちは、音楽好きの日本のミュージシャンやリスナーにとっては、いままでもこれからもずっと普遍に愛おしく、人生の一部であり、身体の一部なのだ。そんな楽曲たちを本人が本人の演奏で歌う。カヴァーじゃないぞ、本人だぞ。もうその存在だけでも充分なのに。こんなライブをこの目で見て、この耳で聴いて、この肌で感じて、心が動かないわけがない。すごいなあ。すごい。
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ということで、しばらくはポールのカヴァーはやらないでください。やっぱりホンモノを体験しちゃうとなあ・・・。