音が違えばとお客さんのノリも違う。
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昨日とはうってかわって。栄3丁目。
今回の土岐さんのツアーのアレンジは、音数はそれほど多くないけれど、そのかわり音色がやたらとカラフルだ。そのひろいろ一色を実にクリアに、リアルに、クアトロの音響がストレートに導き出していた。砂にまいた水のようにカラダに負荷なく沁み込む音の感触が、無意識に気持ちいい。この音の透過速度が速ければ速いほど、ノリの原動力を蓄える時間が長くなり、それが弾けたときのパワーも大きくなる。名古屋のお客さんは毎回ノリがいいという土岐さんのあの煽り文句が、あながちお世辞とは言い切れないのは、クアトロのこの音響の良さのせいだと思う。音の良さが支える客のノリ。おそらく据えがちな東京のお客さんを連れてきても、今日のクアトロなら間違いなくノッテくるはずだ。
もちろん音響が良いだけでは客はノッテこないわけで、それだけ土岐さんのうたとバンドの演奏が今日もすこぶる冴えていた。本編最終コーナーの玉木さんのベース、トオミさんのギター、鈴木さんのドラムの一体感が桁外れに気持ちよかった。そんな彼らとノリのよいお客さんに挟まれた土岐さんの、札幌、福岡、熊本でも見せてくれた誰にも負けないくしゃくしゃのあの笑顔を見られたのが、なによりうれしくて楽しかった。いい夏の終わりかた。
名古屋でもクリスマスライブ開催。ということは、次回の東京公演でも玉木さんが厳かに号外を土岐さんに差し出すシーンが見られるかも。さらにその東京公演にはもしかするともしかして、あのゲ・・が?!・・・と、こんなふうに根拠もなくアレコレと想像するのもツアーの楽しみのひとつだね。