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KOKIA The VOICE ~10th Anniversary concert~

LUCID NOTE SHIBUYA

自己主張の強い「私の歌を聴いてよぉ―――!」って感じが全開の、かなり一方的なライヴでした。あいだ15分のインターミッションをはさんでたっぷり3時間・・・疲労困憊です。もっとオトナなライヴを想像してたんですけどねぇ・・・。

目線というか姿勢がファンだけに向けれてたのにもがっかり。ファンクラブ限定のライヴならわかるけど、ちょっとベクトルが違うっていうか、初心者のこっちはどう楽しんでよいのか、最後までわからなかったです。

歌はうまいし声楽やってただけあって声は一級品なんだけど、たとえば、有名画家の絵を目の前1センチぐらいに近づけられて、「ほら、見ろよ、ほら!」って言われてる感じがして(しかも3時間ずうっと)・・・。

そうなると、こっちは距離を置きたくなるし、インターバルもとりたくなる。それがだめなら帰ればいいんだけど、帰るに帰れない(曲中は入出場も移動も禁止!)てことは、うまく距離感を保って楽しみ方を見つけるしかないんだけど、それがどうしても見つけられなかったです(こういうのってこっちの所為か?)

歌う姿勢は一生懸命でした。楽しんでほしいって気持ちもわかるんですけど、やりすぎ。「歌うことが楽しい」って歌詞の歌もいくつか歌ってらっしゃいましたが、その姿勢がずっと続くと、聴くほうはやっぱり疲れます。「じゃあ、どうすれば楽しめるのか考えるからちょっとでいいから時間くれてよ」って感じでした。

10年頑張ってきたんだって想いはわかるんだけど、そればっかりだとね。ぶっちゃけ、こっちはそんなのどうでもいいし。自分とファンだけがその10年に酔ってて、いちげんさんはそっちのけって感じが最後まで続き・・・残念。最後のMCが象徴的で「これからも私についてきてね」だもの。これが「これからも応援してね」くらいだったら、まだオブラートが感じられてよかったと思うんだけど・・・