LUCID NOTE LUCID NOTE | what Shibuya living in SHIBUYA have seen and felt

DOUBLE episode 5 -music contents

LUCID NOTE SHIBUYA

今日の会場の最大許容客数は1,030。客席は、ひとつひとつを独立させていないベンチシートで、隣客がリズムを刻むとそれがそのままちょっと遅れて振動として伝わる厄介なつくり。じっとして動かない客がいたとしても、それはけっしてノリが悪かったわけじゃない。

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土岐さんと美由紀さんとアンさんが出演されると聞いて、行かない理由が見つからない。板屋町。

一番手は、京都から招かれたjizueの4人組。トリッキーなリズムとサウンドで、新幹線の独得な揺れの周波数で寝ぼけてしまった脳と身体を叩き起される。たとえバラッドな曲であっても、メロディよりもサウンドを重視して展開させるインストバンド。生ピアノでの演奏は稀なのだそうだが、このアレンジならグランドよりもエレピのほうがウケがよいはず。ちなみに、会場が用意したピアノがヤマハではなかったが、今日のナゾの一つ目。

二番手は、先日にニューアルバムのリリースが発表され、昨日にライブツアーの開催も発表された土岐さん。鍵盤とアコギだけのサポートは、昨今の土岐さんにしてはレアなサウンド。広すぎる会場のせいか、あるいはリズムを刻む音がなかったせいか、もの足りなさを感じる曲もあれば、だからこそ完璧という曲もあり、懐かしの曲もあれば、最新の曲もあり、結果としてカバー2曲を含めた全10曲は、貴重な時間をたちどころに費やした。音のもの足りなさよりも、時間のもの足りなさでストレスを感じた1時間。でも、まあ、なんとなく、これで今日の目的はほぼ達成!・・・

・・・んなわけはなく、三番手は昨年に活動を再開されたポートのお二人。美由紀さんは、無駄なリバーブが多発してしまう特性を持つこういう会場での対処方法を充分すぎるほどに心得ていて、ここで歌うのは初めてというわりには、まったくいつもと変わらない声の響き。それが今日のナゾのふたつ目。久しぶりに聞いたおふたりの掛け合い。にんまり。

トリはアン・サリーさん。最後にイイところを持っていくための技量を持つ人でなければ、こういうイベントのトリは務まらない。アンさんはその技量を最大限に使い倒し、おいしいところをすべて持っていってしまった。ポートのリハ中に、近くのフレッシュネスでお見かけしたのだが、そのときの装いとステージ衣装が似ていたのは、ほんとに衣装を持ってくるのを忘れたかららしい。彼女のこの自由さ加減こそ、彼女が人を惹き付ける最大の理由のひとつ。何に忖度したのか知らないけれど、オリジナルを少な目にセットされていたのが、今日のナゾの三つ目。

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フェスでもなく対バンでもなく、リハで1時間と本番で1時間の合計約2時間おきに、短尺のワンマンを4回連続させるという緩慢で豪華なタイムテーブル。客席の半分も埋まらないニッチでレアで隠れ家的なイベント。4つのワンマンをすべて観られたかたもいたようだけれど、3回の空き時間をこの浜松で彼らがどう過ごしたのかが、今日の最大のナゾ。