桑田さん、土岐さん、と続いて今日はこのかた。公演日が重ならなかったのはクリスマスの奇跡。
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まだまだ終わらないクリスマス。セルリアン。
ここ最近、開演中や閉演後にメモをとるようにしている。某作家さんの影響なのだが、彼を真似てみることを楽みのひとつとして実践している。最近は徐々に慣れてきたようで、リーガルパッドに万年筆は今日もストレスフリーだ。そのメモを見ながらこれを書いているのだが、そのメモによると、どうやらファーストセットはネガティブシンキングだったようだ。「想像の枠を超えていない」「裏切りがない」「冒険がない」「おどろきがない」のないないづくしだ。客の反応の薄さは、あまりにもいつもの川江さんどおりの川江さんだったからであり、川江さんと過ごすクリスマスはこういうものだと想像していたとおりの選曲、構成、演奏が、ほっこり感や安心感となり、結果的にファンの腰を重くしていたようだ。メモには「キーボード音割れ」「MCマイクでうたう」というのもあった。筆は進む。
セカンドセットのメモは「音楽は自由か?」「こんなふうにしかつくれない状況は不自由」のふたつから始まっていて、どうやらセカンドセットはファーストとは真逆のステージだったようだ。「古時計泣ける」「あーやうらやましい」「あえてここで定番」などなど、満足が連続していた様子がメモによく表れている。「ピアノと向き合って歌うとき」「客と対峙して歌うとき」「武部さんを意識して歌うとき」という3行広告のようなメモもある。何を考えていたのか。思い出せる記憶はメモよりもあいまいだが、ファーストでは武部さんの放つ音の圧力に負けまいとして歌っていたけれど、セカンドではその圧力の波に乗って歌っていた、という印象を持ったようで、したがって単なる共演の枠を超え、ひとつのバンドとして成立していた、ということのようだ。こんなリアルな音をいままでの川江さんのライブでは体験したことがないのか、「武部さんの伴奏」「立体的」「新しい」でメモは終わっている。
そんなすンごいおふたりの未来のステージ、次回は来年3月9日。
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明日はプラッサで美由紀さん。今年のクリスマスはまだまだ続く。