宮城公演の初日。
//
宮城は毎回良席に恵まれる。アリーナ席ひとけた前半列。利府町。
演奏者たちの動きを、モニター画面を通さず、音ズレなく見える位置は、小さなハコと同じ感覚でライブを楽しむことができる。遠目ではわからなかった音、バンドマンたちはその曲のそのタイミングでそんな音を出していたのか、という発見と驚きの連続は、ライブ好きにとってはこの上もなく楽しいものだ。フロントマンのファンへの礼節さ、寛容さ、包容力、音への執着、バンドの統率力、自己への求心力など、画面で観察しても見逃してしまうようなものすべてを見ることができる。これこそライブの醍醐味だ。
だからというわけでもないのだが、ライブの楽しみ方を限定し強制するがらくたライトのような小道具は、今日は不要だった。みんなが同じタイミングで同じ動作をすることで一体感を味わうのもライブの楽しみ方のひとつかもしれないし、それを画で見ると羨ましく感じた時期もあったが(実際以前はそうだった)、現場ではそれはつねに準強制的であり、自立的ではないように感じてしまう。別にがらくたライトを振り回したくてわざわざ宮城まで来たわけじゃない。音楽を、桑田さんを聴きに来たんだよ。
//
とういわけで、明日も利府町。