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宮本笑里 10周年記念コンサート supported by ヤマザキビスケット「ルヴァン」

LUCID NOTE SHIBUYA

クラシックのライブではセットリストのことをプログラムって言うんだけど、今日はセットリストなライブ。

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あの宮本さんが10周年、・・・かぁ。道玄坂2丁目。

初聴は10年前の10月2日。その後はリサイタルを中心に何度か聴いてきたけど、ここ数年は会場が遠かったり、日程が他のライヴとかぶったりで、直近で伺えたのは昨年のプライムの5階。ご無沙汰。

この10年、音楽だけでなくテレビやラジオにレギュラーで出演されたり、音楽でもフェスやイベントに参加されたり、 日本で一番垢抜けた場所で演奏されたり、プライベートでは結婚、出産、子育てと、この10年でひと通りのことは全部やっちゃったって感じの宮本さん。今日来てたお客さんも、クラシックから入ったという人、テレビやラジオで知ったという人、実はゲストさん目当ての人などなど、いろんな人が集まったるようで・・・なんていうか、すンごい10年だったんだね。

今日はそんな宮本さんの雑多な部分を集大成にしたようなライヴで、クラシックからは遠く離れた分野の、いわゆるエンタメ系なライヴ。告知の段階でポップス曲のリクエストを募ったりしてたから想像はしてたんだけど、クラシックから入った人にとっては、ちょっと路線が違い過ぎてどうにもこうにも(笑)。こうして記事を書くにしても、ゲストさんを中心に書くしかないわけで、それはそれでどうなのよってことになるので、手短に。

お一人目は、ライブハウスの小さな椅子席に体育座りで楽しんでた姿が懐かしい、こういうライブにはうってつけの「にぎやか士」平原綾香さん。4年ぶり4回目。見た目はずいぶん油断が見られたけど、声はさすがに引き締まってたなあ。代表曲のジュピターでもう腹イッパイ。

お二人目は、「毎回、どのメンバーよりも早く会場入りして、楽しそうに弾き語り(ピアノ)のリハをする。彼女はホンモノ。絶対に売れる!」とブルアレの高橋さんから強くお推めされていたMay J.さん。当時はここまで爆売れするとはまったく想像してなかったけれど、この歌声ならこれからも大丈夫そう。イベント的には前半の平原さんにもってかれた感じがちょっとザンネン。ヴォーカル的に被っちゃったかな、このおふたり。

で、待ってましたの沖仁さん。これだよ、こういうパーソナルでオリジナルな音楽性を前面にして演奏してくれると、会場の雰囲気も一気に変わるよね。宮本さんと沖さん、この二人でしかできない音楽、このレア感、この躍動感、そんなライブ感。この二人でひとつのライブができそうなくらいの仕上がり具合。たぶんこれが今日のメインディッシュ!!・・・が、ライブ(本編)はここで終了・・・って、どゆこと?(笑)。

ゲストさんのことばかり書くとアレなので、少しは宮本さんのことも。セットリストは自作曲を軸にして、クラシックな曲はほんの数曲。しかもバンドアレンジなのでどうもしっくりこない。マスカーニなんて聴いてられないくらい。あれはせめてピンでやんないと。救いだったのは、オーラスのオーラス。アレンジの良し悪しは別にして、宮本さんをデビューから知ってる人なら納得の選曲。10年間、応援し続けてよかった!って思った人、多いんじゃないかな。なんやかんやとやっぱり宮本さんはクラシックの人。

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そんなわけで、10周年記念のリサイタルツアーを年またぎで開催することも発表された宮本さん。これからの10年も楽しみっ!て思えるライブになるといいね。