金をかければ人は集まる、なんてことを平気で云ってのける人もいるけれど、金だけじゃ、こだれけの人は動かないんだよ。
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以前、桑田さんの近しい方々とのお酒の席で、桑田さんのリハーサルの徹底ぶりについて伺ったことがある。業界でも稀な、とにかく長期間で長時間な人、なのだそうだ。ミュージシャンにとって、長期にわたるリハーサルは、その時間はノーギャラってこともあって、あまり歓迎されないはずなのだが、桑田さんのリハーサルだけは、参加できるだけもウレシイ、らしい。ダラダラとしたムダな時間がほとんどなく、新しい発見やアイデアが、どんどん湧き上がってくる、そんな空間なのだそうだ。※ただし、スケジュールの調整が強引、らしい。そんなリハーサルの結果を、味付けなしで楽しめる初日。岩手の支援活動の帰りに立ち寄る。宮城郡利府町。
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初出しの緊張感が、たまらなく伝わってきた。最初からすべてがうまくいくなんて、だれも望んじゃいないし、「走りながら考える」ことが当然な世界だってことも理解できる。ただ、桑田さんが目指した初日の基準線は、他のミュージシャンのそれよりも、ずいぶんと高いところにあるようで、すばらし過ぎた。のっけからもう惨敗(笑)
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小学生のころ、遠足は自宅を出てから帰るまで、とよく云われたけれど、ライヴも同じ。桑田さんのライヴは、そんな余計な細部にまで訴求してくる、一大プロジェクト。まさに「一度は行こう桑田のライヴ」なのだ。