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galabox presents 「田中君と川村さん」~渋谷の奥のしのび逢い~ 川村結花+田中邦和

LUCID NOTE SHIBUYA

田中さんも川村さんも森谷さんも、早生まれの同級生。

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5年ぶりのオトナデュオ。当時アラフォー、今あらふぃふ。松濤1丁目。

田中さんのインビテーションで来店された森谷さんが隣席に来てくれたおかげで気分はもうdress。ほんと、いいお店だったんだよね。閉店の数日前にあのハーフサークルのテーブルで一杯やってたら、偶然にも田中さんが現れてしばしご一緒させてもらったんだけど、その時の田中さんとの会話は今でも忘れられない。あれから5年。田中さんはバリトンソロでライヴ音源をCD化されたし、川村さんもご自身のライヴの本数をぐっと増やされてるし、森谷さんはサンドイッチで新規に出店、奥さんはご出産、バイトのパール山田さんも結婚、出産。みんなそれぞれいろいろあって、あっという間のようでもあり、長かったようでもあり・・・

・・・なんて郷愁にかられるライブになるかと思ってたんだけど、それがまったくの正反対。なつかしさよりも新しさでいっぱいのライヴ。当たり前っちゃあ当たり前なんだが、とにかく音が違う。サラヴァは本格的なライヴハウス。洗練されたライヴ音がふわーっと上から降りてくる感じ。dressはバー。粗く削った生音と生声が足元からざわざわっとくる感じ。田中さんと川村さんの掛け合いは当時と変わらなくても、ライヴ自体はまったくの別もの。こういう音を作れちゃうところがもうすでに若手とは呼ばれない理由なんだろうね。場所に合わせて音を作れるミュージシャンなんてそんなにはいないし。ザラついたdressの音も好きだったけど、今日のようなシャープな音も、当然好きだ。またやってくんないかなあ・・・。お二人のライヴ、ほんと好きだ。

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渋谷は近年まれにみる規模と速度で開発が進んでるけど、おかげで閉店したりよその街へ移転したりで、dressのような人間味のあるいいお店がどんどんなくなってる。つまんない街にならなきゃいいけど。