うたえないうたはないんじゃないかとおもうのよ。
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きょうは貴重で貴重な二階堂さんのワンマンへ。大和田小学校の跡地。桜丘町。
こんなふうにライブができるのはきょうが人生最後、とさえ感じさせる涙まじりのMCから始まったライブは、終わってみればたっぷり約三時間の超長尺。
つねに人の死と真正面から向き合わなくてならない職を持つ二階堂さん。きょうもそれっぽい楽曲がいくつかあって、それがみょうに生々しく、それでいて清々しく、うたごえは神々しく、だれかと違ってまったく説教くさくないのがいい。
かと思えば、こぶしたっぷりのオールド歌謡、手拍子必須のお祭り音頭、ひっくりかえしてジャズ、ソウル、ブルース、果てはフリフリでバカ騒ぎのサンバまで、このふり幅、まるでアレンジのレシピ帳十巻セットのようなライブ。きょうだけ、一夜限りだからこそ、やれることはぜんぶやる、そんな渾身のてんこもりライブ。泣いて笑ってまた泣いて。いいな、気持ちいい。
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クリスマス・シーズンにもかかわらずジーザスのジの字も出さないのは浄土真宗だから、と思わせるMCのあとの原田郁子さんのサプライズな登場は、二階堂さんなりのクリスマス・プレゼントだったんじゃないかなと。