どいつもこいつも、まったく。。。
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きょうはシアターウエストへ。二兎社の舞台。西池袋1丁目。
業績が悪いと仕掛けられたワナにひっかかりやすくなって事態はさらに悪化する、というセオリーを無視して、このドラマはなぜか業績が上向いてしまう幸せなストーリー、という見かたができるなら、嘘もあながち捨てたもんじゃないし、じぶんがついてしまった嘘にあんなふうに悩む必要もないし、嘘をついたじぶんに落ち込むシーンも必要ない、ということになってしまう。観おわったあとのこのモヤモヤは、見かたをまちがえたせいか、あるいは見せかたがまちがっていたのか。
沢口さんの芝居を観るのは十四年ぶり。変わらない美しさ。生瀬さんとのデュエットシーンでは、生瀬さんがうたうと客席は大喜びしても、沢口さんがうたうとその笑いをパタリとやめる。どれだけ悪態をついても、どれだけドタバタしても、どれだけコミカルにうごいても、笑ってはいけないと思わせる美しさが沢口さんにはあって、生真面目で正直、初心で不器用、それでいて美しく、それさえも美しい。長く植え付けられたそんなじぶんのイメージとシャドウボクシングをするような彼女の芝居は、今回の役柄にぴたりとはまっていた。
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いやだから生瀬さんが美しくないってことじゃなくて。むしろ絶好調。