ことしのライブで聴いた最後の楽曲はオールド・ラング・サイン。
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きょうは上原ひろみさんのワンマンへ。紀尾井町。
ブルー・ノートから始まったことしの上原さんの一連の年末ライブがきょうで終了。ジャズクラブ、ライブハウス、ホールとつづいて、オーラスのきょうはクラシック・ホール。いつものアグレッシブな奏法はほどほどに、繊細で優雅なタッチで聴くものの心を奪い、郷愁を誘う旋律で情緒を揺さぶり、しゃれっ気とユーモアで緊張を和らげる、上原さんの音とクラシックな響きとのコラボレーション・ライブ。
紀尾井ホールは、小さな音がちゃんと小さな音として響くホール。それに触発されたのか、フォルテとピアニシモ、ピアノフォルテのくだりなどは、ふだんの上原さんのライブでは聞けないMC。演奏にもクラシックな要素やフレーズがふんわりと、あるいはしっかりと混ぜ込んであって、こういうのをさらっとやっちゃう(ように思わせる)ところも、もうね、すごいよ、ほんとに。とりわけカンタータからのブラックバードへの流れは上原さんらしいライブ感。
そしてアンコール。新曲を聴かされると、否が応でも上原さんの来年を想像しまい、気分は次第に年末ムードへ。そこへダメ押し「蛍の光」。さらっと短めに終わると思いきや、気持ちよさそうにずーっと、ほっとくと年が明けるまでひっぱりそうないきおいで弾いている上原さん。よいお年を。
ことしの年越しは四年ぶりになんにもない年越し。ライブのないライブハウスで馴染みのスタッフさんたちといっしょに。