愛のよろこび、愛の讃歌、愛のゆめ。愛の三弾、見事に命中。
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きょうは宮本笑里さんのことしのツアー二日目へ。晴海1丁目。
ふだん聴く機会などほとんどないにもかかわず、なぜかメロディだけは耳に馴染んでいる楽曲が多いのがクラシック音楽の不思議なところ。なんでこんなに知っているんだろう。メロディは知っているけれどタイトルは知らないとか、タイトルを聞いてもメロディは思い出せないとか、そのフレーズは知っているけれどイントロからアウトロまでのぜんぶは知らないとか、そんなうろ覚えばかりだけれど。今回の宮本さんのセットリストは、そういうクラシックのなかでもポピュラーな楽曲たちを数多く選曲した、宮本さんの愛に満ちた、素人にやさしいプログラム。ありがたい。
ところが、知っているメロディが聴こえてくるとそれだけで安心するのか、あるいは興奮するのか、そのあとが続かないのが素人の良くないところ。けっきょくぜんぶを聴こうとしないまま、気づくと演奏が終わっていたという負のスパイラル。いっぽうで、聴いたことのない楽曲はたとえ長尺曲でもずっと集中して聴けてしまう。きょうの二曲目、聴いたことのないモーツアルトの楽曲こそ聴きごたえたっぷりの10分間。なんでも宮本さんもライブでは初めて採用した楽曲だったそうで、、、なるほど。
今回、メロディも最初から最後まで知っていて、タイトルも言えて、作者も言えて、この曲が採用された映画のタイトルも言える楽曲が一曲だけあって、それがアンコールの一曲目。これこそ愛だよ、愛。
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「棺桶に片足」って三十代が言うセリフじゃない!って心の声が聴こえきた客席の平均年齢は若干高めの宮本さんのライブ。来年もぜひ。