この三人でおもしろくならないわけがない。
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おもしろいのか、おもしろくないのか。太子堂4丁目。
こういった対人関係の構築作業は、高校時代や学生時代の若いころ、社会に出るまでのほんの少しの間にだけギュッと集約されていて、社会に出たとたん、そのめんどうな作業から逃げまわるようになる。おとなになるにつれ、自分の思いや感情を言葉に変換してそれを友だちとぶつけ合うという作業は、しなくなる。相手と腹のうちを見せ合うことはしないけれど、腹の探り合いだけは頻繁にする。それで相手をぜんぶを知ったきぶんになって、あげくに好きか嫌いかを判別する。好きに分類したほうを友だちと呼び、嫌いに分類したほうには表立って嫌いとは言わず、当たり触らずに放っておく。もしも友だちに腹のうちがバレたときは、うそをつくか、謝るふりをするか、逃げるか、あきらめるか。逆に友だちの腹のうちを知ったときは、たちまち嫌いに分類しなおす。そうやって対人関係の構築作業はますます簡易で単純になっていく。それがおとなの社会、というかニッポン社会。人間関係は希薄なほうがラクでいい。
それを真っ向から否定するのがこの舞台。自分の友だちたちの顔を思い出しながら観る。この三人に、それぞれ三人とは別の友だちがほかにいるなら、その関係性がどんなものなのかすごく気になる。その先のまたその先の関係性も気になるそんな舞台。だから・・・
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おもしろいにきまってるだろ。