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武村八重子「一夜限りのジャジーナイト ~CLASSIC meets POPS!~」

LUCID NOTE SHIBUYA

クラシックがポップスに出会ってジャジーな夜・・・

音楽のジャンル分けって販売側の都合だとばかり思ってたけれど、どうやら、演奏される方の都合もあるらしいってことが理解できた。

武村八重子さんはクラシック寄りの奏法を得意とされるピアニストさんなのだそうだ。普段は、クラシックに分類される曲はもちろん、ポップスのカヴァーやオリジナルの楽曲を、ピアノ・ソロで演奏されている、らしい。そんな武村さんが、今日はジャジーな(ジャズ風味の)夜を提供してくださるということで(謎)、お馴染みの目黒までスタコラと行ってきた。サポートは、ジャズではベテランの天野清継さんと、タマトミカの内藤美佳子さん。

ライヴは、クラシック、ポップス、スタンダード・ジャズ、オリジナルを数曲ずつ。サポートのお二人が、武村さんのクラシックのリズムに合わせようとされてたようで、1stはもう笑っちゃうくらいにグダグダでユルユル・・・。クラシックにコンダクターが必要な理由が、なんだか分かったよな気がする。

2ndはさすがに立て直してきて、ミカさんのリズム打ちが心地よく響き始めた。ジャズのリズムとクラシックの間が、1stは喧嘩してたけれど、2ndで仲直りした、そんな感じ。こういう音の変化ってライヴだよナァ・・・タノシイィ!

おススメは、武村さんご本人もお気に入りの一曲で気合入れて練習されたという「凛流」。人前で演奏されるのは初めてで、サポートと合わせて演奏されるのも初めてだったそうだ。それでも、実はあのグダグダな1stは幻だったんじゃないか!ってくらい、ナイスなトリオな演奏。アレンジの最後は、凛流というよりも激流に近かったけれど。もう一度聴きたいなあ。

武村さんは、昨年一年間で64曲のレコーディングをこなされたそうで、単純計算で5.7日に1曲のペース、ってことになる。それがどれだけ大変な作業なのかは、素人には想像もつかないけれど、全部じゃなくてもいいので、なにかのカタチにしてくれるといいのになァ・・・それにしてもブルースアレイでショパンを聴かされるとは思いもよらなかった。