目の前には五人の演者さんたちが、すぐ後にも名だたる役者さんたちが。ああ緊張。
//
きょうは劇壇ガルバの七回目の公演「堰」の初日へ。北沢1丁目。
なんの事件も起きないし、なぞ解きに翻弄されることもないし、なやましいメッセージもないし、ナンバーワンなヒーローも登場しない。都会から遠く離れた田舎の小さな酒場に集まるひとたちの思い出ばなしを二時間休むことなくひたすら傾聴するだけの舞台。にもかかわらず、なんだろうこのハイレベルなトリックは。聴いてるうちにいつのまにか笑ったり、怖がったり、傷ついたり、思い出したり、怒ったり、安心したり、そして泣いたり。こんなふうに心が動かされていることを現在進行形で気づけることって滅多にない。おもしろい。
山崎さんも長谷川さんも上村さんも伊勢さんも、割り当てられた長ゼリフの長さがハンパなく長いのだが、じっさいにもこんなかんじで説教とか愚痴とかをずっとダラダラしゃべってるひとって酒場に行けばひとりくらいは出会えそう。途中で何を話しているのかわからなくなって、しまいにはうすら聞き流していることに気づかれないようにうなずく回数をやみくもに増やしたりするんだけれど、この舞台はしっかりと聴くとしっかりとたのしめる。長ゼリフはやるほうもたいへんだろうけれど、聴くほうもたいへんで、ちょっとした勝ち負けのない格闘技。ぜんぶで5ラウンド。たのしかったあ。
//
これ、もう一回観ようかな。