ワイルドナイツは現在第一位。推しの強敵。
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きょうは弾丸日帰り。由薫さんの春のツアーの初日へ。西心斎橋2丁目。
ホールケーキを家族で囲むという絵にかいたような裕福なファミリー像を歌詞に使う由薫さんのその家族の歴史を想像するとき、じぶんのそれとは異なる家族観を垣間見ることで生じる憧憬と嫉妬でおおいに悩まされる。本来ケーキとはホールでありピースではないという前提のもとに書かれた歌詞にいまの日本のどれだけのひとが共感できるのかはさておき、やもすれば誕生日やクリスマスのたびにホールケーキを家族で切り分けたという習慣も経験もない、ましてや親がケーキを用意してくれたこともない、なんなら祝ってもらえた記憶さえない、だからそんな親元から離れて初めてじぶんでじぶんのためのケーキを買ってきたとき、小さな幸せを感じた、というエピソードのほうがじつは共感しやすいのではないか、と思いながら聴く。
今回のライブは、由薫さんが以前「じぶんの曲は暗い曲ばかり」と紹介していた曲たちの暗い部分を重厚さに変換させたバンドアレンジで、暗い曲なのに思いがけなくリズムにカラダが反応してしまうというすぐれもの。クリックは使うけれどマニュピは最小限あるいは皆無の全編バンドの直音ライブ。由薫さんがギターを抱えて歌う曲数はぜんたいの一割くらいで、九割はハンドマイクで歌う安定のバンド・フォーメーション。なんちゃってジャズマンの伊吹さんの連続する乾いたキック音、ボーカルとのコンビネーション、邪魔にならないアドリブ、さすが売れてるバンドマン、どれも心地いい。打楽器の活躍が際立つとぜんぶの音が引き締まる。いいメンツ。明日ははやくもツアー中日。場所は名古屋、行きたいけど、行かない、行けない。
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大阪のライブハウスには必ずと言っていいほど人懐っこさを全開にするリスナーが男女関係なく何人か紛れ込んでいるんだけれど、彼らのあの一方的な表現を素直に会場ぜんたいで受け入れる土壌が東京にはないんだよなあ。あのあきらめなのか許容なのかわからないふわっとした雰囲気は大阪独特の文化だわ。