能登半島地震によって台本内容変更へ。でも安心してください。原作も脚本も同じひとです。
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きょうはシアタートラムへ。う蝕の初日。太子堂4丁目。
男六人が未曾有の自然災害(=う蝕)に立ち向かい、いくつもの困難を乗り越えて、さいごは復興へと突きすすむ、みたいなヒーローものではけっしてない。この芝居で扱われている災害は、背景であって主題ではない。そもそも、じっさいの災害現場では台本にあるようなことを話し合う時間も余裕も、まったくない。なにかに迷ったり、身体が傷んだり、心が病んだりしたときは、いったん現場から離れることをうながされるし、居るだけで邪魔とも言われたりする。という現実をふまえると、この芝居の主題が自然災害との戦いだったならば、おまえら話し合ってる場合かよ、逃げるか残るか早く決めろよ、などと思いながら観ることになる。
ならばこの芝居の主題はなにか。それは観てのおたのしみ。今日が初日。能登の現実が頭をよぎるかもしれないけれど、それに振り回されずに観ることができれば、きっとおもしろい。変更前の台本でも観たくなる見応えたっぷりの作品。
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坂東さんと近藤さんがオモテのツー・トップなら、新納さんと綱さんがウラのツー・トップ。正名さんの天性の飄々ぶりは激辛スパイス。相島さんは不動のコミックリリーフ。かれらのチーム・ワークを観るのも楽しみのひとつ。仲間っていいね。