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TOKI ASAKO LIVE 2022 “Morning Twilight” – Final Day TOKYO

LUCID NOTE SHIBUYA

終わってしまった。

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今年の土岐さんの真冬のツアーの最終公演へ。日本橋室町2丁目。

今回のツアーの特徴は大きくふたつ。ひとつは、新盤リリースに伴うツアーだったわりにはアルバムの楽曲の印象が薄いこと。過年のツアーではアルバムの一曲目を、それこそ象徴的な演出でライブの一曲目にセットされていたけれど、今回はまるで別もの。ライブのヤマ場、佳境の連続五曲もアルバムからは一曲だけ。深い理由があるのか、あるいはそれほど気にする必要はないのか、今日を終えてもナゾのままだ。

もうひとつは、MCがやたらと長いこと。今日はまだ短いほうで、「もうそろそろ」を五回は繰り返した公演も。仙台での「401スタジオでタンバリン」の矢野さんとの長い会話は思い出すだけでニヤけてしまうけれど、この長さは土岐さんの旺盛なサービス精神というよりも、ぜんぶがアドリブだから音楽とはちがったライブ感があって。できればそのぶん曲数も増やしてくれれば、ね。

東京公演は、会場の規模が大きくなったぶん、中身や演出も大きく派手に、というわけでもなく、他会場とまったく同じ。土岐さんは地元の広い会場になかば興奮気味だったけれど、小さな会場での一体感と大きな会場での複雑感なら、一体感を指示したい。この規模で一体感を求めるなら、フロントによる明確なリーダーシップと誘導、煽り文句と決まり文句、明確な提案と予定調和が不可欠なのだが、土岐さんはいつも通りに「自由に過ごして」とこちらを試すかのようにほったらかしだ。というわけで、土岐さんの東京公演の正しい過ごしかたは今回も習得できず。土岐さんのライブ、まだまだ止められない。

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本ツアーの追加公演は来月下旬に横浜にて。なぜ横浜なのかは本ツアー最大のナゾ。