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杏里(2nd)

LUCID NOTE SHIBUYA

近いけど遠い。アウェイな街、その二。

今朝、馴染みのお店の突然の閉店を知り、夕方、友人の人生の悲劇を知る。そんな憂鬱な気分の中、ぎらぎらと眩しい、今週二度目の夜の六本木へ。杏里さんのライヴ。

杏里さんは、二十ン年前、とある地方の、真夏のビーチ・イベントでのフリー・ライブ以来。あれはちょうど、「CAT’S EYE」や「悲しみがとまらない」などがビッグ・ヒットした直後のころで、日焼けしたカラダに同調させた小麦色のタンクトップと、色鮮やかで華やかなパレオを腰に巻いて、まさに真夏のビーチ・ガールって雰囲気で、暑いビーチの仮設ステージの上で一生懸命歌われてた。

そんな杏里さんも、デビューして31年が経ったそうで、今日はそんな昔を懐かしむ話題でもちきりだった。お客さんも、同じ時代を一緒に過ごしてきた、っていう感じの方々が多かったみたい。あの近さで憧れの杏里さんと一緒に過ごせるひととき、みんな幸せそうだった。

そんなお客さんの期待に応えてか、ライヴは往年のヒット・ナンバーばかりを、最初から最後まで。あの美声も、あの美貌も、昔とほとんど変わりがないのは、ある意味モンスターだけれど、曲まで変わらない旧いものばかりだと、ライヴそのものはツマラナイ。旧いものも大切なんだろうけれど、それだけだとなぁ・・・

先輩が現役のまま、いつも何か新しいものにチャレンジしてるっていう姿は、後輩にとってはとても刺激的で、自分もがんばんなきゃって思わせてくれるもんなんだけれど・・・特に、ショッキングな出来事が朝から続いた今日のような日は、一曲だけでもいいから、現在進行形の杏里さんを観たかったし、聴きたかったなあ・・・

自分も老けたんだなぁって否応なく認識させられた、そんな杏里さんのライヴ、明日もBBLでされるそうです。