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Colourful Records presents “Match Up” Day1 – 家入レオ / SCANDAL –

LUCID NOTE SHIBUYA

祝・開店。

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出演者にはいっさい興味なし。宇田川町。

宇田川町にまたひとつライブハウスが誕生した。我らがビクターの直営、名前はVeats(ビーツ)。ビクター・エンターテインメントのVEと音のBeatを掛け合わせて名付けたらしい。場所はH&Mの裏、ドンキとは道を挟んでお隣さん。客は道路に接した一階から入り、そのまま地下への階段を降りる。地下一階はドリンクカウンタ―、物販テーブル、喫煙ブースなどを備えたラウンジ・スペース。ライブ会場はもうひとつ階段を降りたその先にある。

地下二階に降りると、右にコインロッカーと物販エリアがあり、左に会場への入口がある。入口は二重構造の防音ドアで、手前と奥の二か所にある。手前の入口から入ると、目の前に前方フロア、その先にステージ、左にドリンクカウンター、右にPAブース、PAブースの後ろに床高の後方フロアがある。後方フロアへはPAブースの前を横切るか、奥の入口から入る。後方フロアは天井が低いために音がこもって聴こえる、ということを考慮したのか、壁上には小さなスピーカーから設置されていた。

前方フロアはほぼ正方形、キャパはスタンディングでおよそ三百前後。建屋の外観から想像したスペースよりも小ぶりな印象。ステージの奥行きは深く、床面も高い。ステージバックには横幅いっぱいにスクリーンがあり、プロジェクターによる映像演出も可能で、今日は転換中にMVを投影していた。最新の音響設備と照明機器をふんだんに使い、最先端のエンジニアリングで仕上げた日本でもっとも新しいライブハウスだ(※今日現在)。もちろん運営も新しい。ここではスタッフのだれもが新人だ。客へのホスピタリティの向上はこれからの課題。まずは入場待ちの客の待機場所とその整理方法から終演後の退場まで、もう一度プランを練り直したほうがいい。警察が来る前に。

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で、ライブについて。今日はOAを含めて三組の対バン。こけら落とし公演だから、OAに抜擢されたミュージシャンこそが実質のオープニング・アクターということになる。

そのOAは吉田凜音さん。初聴。十八歳のラッパー。この音楽スタイルもこの若さも、思った以上には長く続かないことを知っていながらのステージ。いまを生きる若者の姿はいつだってまぶしい。

二番手はSCANDALのみなさん。デビューして十一年目の四人組ガーリーバンド。初聴。思い出すのはデビュー当時に青山通りでしょっちゅう目に入ったどでかいビル壁広告。また同じような企画バンドか・・・という印象しか持てなかったのだが、十一年目にして初めてステージを観てもその印象はあまり変わらず。代替なら渋谷にいくらでもいる。

三番手は家入レオさん。初聴。デビューして八年。固定ファンだけで食っていけるシンガー、ということを見せつけたステージ。古いお客さんも初めてのお客さんも楽しめるライブをいまの彼女に期待するのは、どうやら無理筋だったらしい。という見かたをするなら、SCANDALのステージのほうがまだ上質。このネームバリューとステージバリューの差を縮めるのは、もう手遅れだろうなあ。だからこその固定ファンってことか。

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出ては消え、また出ては消えゆく渋谷のライブハウス。ここはいつまで続くかな。名前にShibuyaとつけているってことは、Veats Shinjukuとか、Shisaibashiとか、Nagoyaとか。各地で出店できるくらいに繁盛するといいね。